ヒストリー
History
『いいものを世界に』 当社の思いは1914年の創業以来、変わりません。
時代の荒波に負けず、当社が歩んできた道のりを、ご紹介します。
― 1955年 西独ロッシェ社の技術者と建設中の伊佐セメント工場にて ―
- UBEマシナリーの
あゆみ - 年表
- 参考文献
- 『宇部興産創業百年史』(1998年、宇部興産株式会社)
- 『宇部興産株式会社120年史』(2019年、宇部興産株式会社)
- 『宇部興産機械株式会社10年の歩み』(2009年、宇部興産機械株式会社)
1914年 ~ 1945年
UBEマシナリーの原点
~「共存同栄」「有限の鉱業から無限の工業へ」~
1914年、私たちの原点となる「宇部新川鉄工所」が設立された。
創業の精神に基づき、石炭採掘機械からキルンなどのプラント設備へ業容を拡大し、今日の産機事業の礎を築いた。戦時統制経済下の1942年、沖ノ山炭鉱と、機械、セメント、化学の関連事業4社合併により宇部興産(株)が発足する。
1914
匿名組合 宇部新川鉄工所(現在のUBEマシナリー株式会社)設立
1914年1月15日、宇部新川鉄工所は従業員約70名、資本金10万円でその産声をあげた。旋盤と仕上げ、鋳物と製缶、鍛造、ボイラーが各1棟の、計4棟からなる木造平屋建ての工場からのスタートであった。
草創期の主力製品は、巻き上げ機、炭車、ポンプ、クラッシャなど炭鉱用機械であった。事業は好調で、創立4年目の1917年に、更なる飛躍のために株式会社宇部鉄工所に改組した。
1924
「第1号キルン、立つ」キルン1号機を宇部セメント製造へ納入
1924年、前年に設立された宇部セメント製造に、直径3m、長さ50mに及ぶ巨大なキルン(※)が据え付けられた。当時の人々は「九州へ向けてえらく大きな大砲を据えたものだ」と話題にしたという。宇部鉄工所はアンダークーラーなど、キルンのキーデバイスの製作に携わった。
(※)「キルン(Kiln)」とは、セメント、碍子(がいし)、陶磁器などの焼成に使う窯。
製品・技術「焼成・乾燥機械」1942
「有限の鉱業から無限の工業へ」 宇部興産株式会社 設立
1897年の「沖の山炭鉱」発足以降、鉱山機械の「宇部鉄工所」、宇部炭とその廃土を用いる「宇部セメント製造」、宇部炭を燃料・原料として用いる「宇部窒素工業」が相次いで発足。これらの企業は宇部の人材と資本を基に発展し、地域の繁栄を意識してきた。戦局が逼迫し一段と厳しさを増した統制経済の下、1942年3月10日、同じ宇部の石炭をバックグラウンドに持つ、これら4社が宇部の将来と事業存続を懸けて合併し、宇部興産株式会社(現在のUBE株式会社)を設立。その一事業所として、宇部鉄工所が発足した。
1946年~1972年
新機軸の開拓
~戦後復興と高度経済成長期における宇部鉄工所の近代化~
戦後の混乱から立ち上がった日本の産業界は大きな変革期を迎え、高度経済成長を遂げる。
宇部興産の機械事業である宇部鉄工所も生き残りを懸けて欧米先進技術の導入と自主技術開発を推進し、成形機など新たに機軸となる事業を開拓した。1972年、沖の山へ拠点を移転。新鋭設備を備えた工場群を建設し、現在の宇部本社工場の生産体制を確立した。
1953
除塵装置「トラベリングスクリーン」1号機納入
戦後の機械製品の新機軸を模索した過程で、戦略的に展開を図った分野が複数あった。
その一つが、石炭関連の機械の取引で関係のあった電力業界への進出だった。
戦後の復興も緒に付き、電力需要の増大から建設ラッシュとなっていた火力発電所へのトラベリングスクリーンの納入を開始した(1953年、1号機を納入)。
この装置は、発電機を冷却するための海水から、クラゲや塵芥を除去し、電力の安定供給に大きく貢献する装置である。
草創期から製作に取り組んだ当社は、この分野における現在に至るまでの不動の地位を築くことになる。
1958
竪型ミル「宇部ロッシェミル」1号機納入
社運を懸けた欧米視察の成果の筆頭格が、西独ロッシェ社とのミル・シャフトキルン・造粒機の技術提携であった。このロッシェ社との提携を機に、宇部鉄工所が製作した竪型ミル(※)は、従来の横型チューブミルに比べ、コンパクト、低騒音、低コストといったメリットが多く、次第に実績が評価され、やがて宇部鉄工所の花形機種の1つとなる。
石炭から石油へのエネルギー構造の変化を受けて宇部鉄工所は主力製品を失い、新しい仕事の受注が遅々として伸びずに苦しむ中、竪型ミル、石灰石焼成炉、ディーゼルエンジン等、欧米や国内他社との積極的な技術提携により立ち上げた新規事業は、宇部鉄工所の近代化に大いに貢献した。
(※)「竪型ミル」は、回転するテーブルとローラーの間にセメント原料や石炭等を噛み込み、押し潰しとすり潰しの作用により粉砕する装置。
1960
米国レーク・エリー社と液圧プレスで技術提携
~ダイカストマシン事業・押出プレス事業への進出~
現在の当社の代表製品であるダイカストマシン事業、押出プレス事業への進出のきっかけは、我が国の産業界全体に係る課題への問題意識に端を発する。1950年代の我が国での工作機械の保有台数に対する金型プレス機械の比率は、米国の半分以下という状態だった。機械部品の製作は、金型プレス機械の不足により工作機械に頼る場面が多く、切削の工程が多く発生することから製品のコスト高に繋がっていた。また、国内のプレス機といえばメーカー数が100社ほどあっても小型ばかりで、高性能な大型金型プレス機は海外からの輸入に頼っていた。急速な発展が期待されていた住宅や自動車産業の部材であるアルミ製品の需要が伸びると予測した当社はダイカストマシンと押出プレスに着目し、米国レーク・エリー・マシナリー社との技術提携に踏み切り、自社での設計を開始した。ところが、プロジェクトメンバー7人のうち、3人は新入社員、そしてその平均年齢は23歳―。プレス機どころか、何もかもが初めてづくしの開発であったが、貪欲に勉強に励んだ。そして様々なトラブルに見舞われつつも、開発に成功し、1962年にダイカストマシンの、そして1964年には押出プレスの初号機を納入することができた。
DC事業の歴史1966
ベッケンバッハ炉の登場 ~生石灰の品質向上~
高度経済成長期真っ只中の我が国では、セメントや製鉄等に利用される生石灰の需要が急速に増大していた。関係会社に生石灰のメーカーとユーザーを抱える関係上、宇部鉄工所には、生石灰の純度を高め、かつ安定生産が可能な焼成炉が熱烈に希求されていた。そうした背景から、1966年、西独ウェルメシュレ社との技術提携により、ベッケンバッハ炉(石灰石焼成炉)を完成させ初号機を納入した。同炉の登場は、生石灰の品質向上と、生産コストの大幅削減を実現し、生石灰の供給を受けるユーザーからも大きく歓迎された。
製品・技術「焼成・乾燥機械」1967
射出成形機事業への進出
家電製品の全盛期で世の中がプラスチック時代へ突入し、当社もダイカストマシン事業が軌道に乗ってきた頃、次なる一手として、型締装置をダイカストマシンと共用でき、かつ樹脂メーカーとして機械と一緒に樹脂まで販売できると考え、より市場規模の大きい射出成形機業界への進出を決定した。1967年3月、自社技術でスクリュインライン方式の射出成形機を自社製作し、そして同年9月、米国ボルグワーナー社との技術提携による射出成形機を上市した。こうして、化学部門が開発したABS樹脂とタッグを組み、射出成形機の販売を開始し、国内自動車業界等から受注を獲得した。
IM事業の歴史1972
沖ノ山へ拠点を移転 ~現在まで続く生産体制の始まり~
高度経済成長の進展につれ、宇部鉄工所が製作する機種の大型化傾向に一層拍車がかかった。しかし、既存の工場の生産能力は既に限界に達していた。そこで1968年、閉山する沖ノ山炭鉱跡地とその隣接地を合わせた広大な敷地に、各工場の移転・建設を決定した。新工場は、材料・部品の加工、組立そして出荷までの工程の順を、最も合理的にこなせるレイアウトを徹底的に追求し、1972年に完成する。こうして宇部鉄工所は5年をかけ、総工費87億円を投じ、大型かつ高性能な新鋭設備を備える工場群に変貌を遂げた。
事業拠点1973年~1999年
多様化するニーズへの挑戦
~高付加価値・環境対応製品への注力~
1973年、第1次オイルショックが世界を襲った。
省エネ志向の高まりとユーザーニーズの多様化に対峙し、当社は、世界初、業界初の技術開発に果敢に挑戦した。規模拡大のため、ビッグスリーの自動車業界が隆盛であった米国へも一早く進出し、北米事業の基盤を構築する。また、この時期に橋梁事業へも進出し、今日の製品ラインナップに繋がっている。
1976
世界初 全自動バリレス ダイカストマシン
「UNI-FF」1号機上市 ~ダイカストマシン事業の躍進~
ダイカストマシンは1962年の初号機納入以来、大型化を進めてきた。しかし、オイルショック後、メインユーザーであった自動車業界は低燃費を一層志向し、車体軽量化のため、アルミ部品の採用を増加させた。当社は、そのトレンドを早い段階から予想し、バリの出ないダイカストマシンの開発を目指した。バリが無ければ仕上工程を簡略化でき、鋳造工程でのダイカストマシンの無人運転をも可能にし、大幅な省力化を実現する。試行錯誤の結果、アルミの鋳込から金型からの製品取出までの工程にコンピュータを導入した、世界初の全自動バリレス ダイカストマシン「UNI-FF」の開発に成功した。UNI-FFは国内大手自動車メーカーから受注し、そしてビッグスリーを始め欧米の自動車メーカー各社にも供給先を広げていった。
製品・技術「ダイカストマシン」自主開発「UBEMAX射出成形機」1号機上市 ~射出成形機の受注拡大~
射出成形機では1976年、独自開発したインライン・スクリュ方式を採用した「UBEMAX射出成形機」を上市した。本機は型締装置にハイサイクルなトグル機構を備え、従来機に比して圧倒的な省エネルギーを実現したマシンである。射出成形機もダイカストマシン同様、自動車の軽量化を目的とするプラスチックの多用化に乗じて売上を伸長させた。トグル式として当時世界最大の型締力2500t、後に3000tを超える射出成形機を製作し、供給先は世界中ほとんどの自動車メーカーに及んだ。納入したことに満足せず、品質向上にたゆまぬ努力を払う―、その誠実な姿勢が後年の米国における超大型受注に繋がった。
製品・技術「射出成形機」1978
破砕機の世界的ブランドとの提携
~高付加価値時代に適応した産機製品の展開~
省エネ志向の時代の変化に対応すべく、当社の産機事業の各製品は既存機種の改良を推進するとともに、新しい技術の導入も進めた。
その結果、セメント製造用機械に代表される産機各機種は、規模効果と省エネルギー化の両立を果した。1978年には米国レックスノード社(現・フィンランド共和国Metso社)と提携し、各種クラッシャの製作技術を得て、粉砕プラントを一貫してエンジニアリングできる体制を整えた。また、ミル設備では、セメント製造において設備費とランニングコスト低減に大きく貢献する「1キルン1ミル方式」を実現し、当時世界最大の毎時550tの生産能力を誇る「宇部ロッシェミルLM/42型」を納入している。
1982
橋梁事業の発展 ~興産大橋開通~
宇部興産はオイルショック以降、省エネルギー化を始めとする製品の高付加価値化に励んだ。
その一方で、宇部地域全体の発展のため、宇部興産専用道路(伊佐-宇部間自動車専用道路)の集大成となる大規模な橋梁、「興産大橋」の架設を計画した。同橋梁は、沖ノ山と西沖ノ山間の川幅800mの河口に架橋する計画で、100tの超大型ダブルストレーラー4両の同時走行に耐える強度かつ、2万tクラスの船舶が航行可能な橋桁の高さを備え、そして工期は2年半で完了するという難条件が突き付けられた。
橋梁部門の設計陣は検討の末、トラス橋の一括架設方式による工事を決定し、海上に架かる上部構造をAからDの4ブロックに分け、地上で組み立てて架設を実施した。最大2770tにも及ぶ橋梁をクレーン船で釣り上げ架設するという一大工事であったが、無事故かつ1年半という短期間で完成させ、1982年3月1日の開通となった。興産大橋は、1982年の土木学会田中賞および日本鋼構造協会業績表彰を受けた。この大規模トラス橋を成功裏に架橋したことで、橋梁部門は自信を深め、以後橋梁を中心とした多種多様な大型鋼構造物に挑んでいくことになる。
1985
世界最大の荷揚能力を有するアンローダを製作
第二次オイルショックによる石油価格の暴騰は、石油代替資源へのシフトを招来し、宇部興産の石炭事業戦略に再度大きな転機をもたらした。石炭取扱量の増大に対応したコールセンターの機能拡張の一環として、当時、世界最大級の荷揚能力・毎時2,000トンを誇るアンローダを2基製作し、従来の2倍近くの石炭荷揚が可能となった。この他、石炭の搬入・積出しを遠隔操作し、従来のトラック輸送で発生する粉塵の防止にも貢献するスタッカ・リクレーマの設置など貯炭場の整備も進め、こうした機械化により、沖ノ山コールセンターの年間取扱量が大きく増加し、国内最大規模の地位を不動のものとした。
1987
自動車アルミホイール事業への進出
GFシステム、スクイズキャスティング等、画期的なダイカスト法を世に送り出し、世界有数のダイカストマシンメーカーとなった当社は、自動車用アルミホイールの生産に挑むことになった。きっかけは、自動車メーカー向けにアルミホイール製造用のダイカストマシンの拡販を図るため、自社でアルミホイールを試作したことであった。その結果、鋳造アルミホイールと同等のデザイン自由度とファッション性の要請に対応でき、かつ鍛造法に匹敵する品質を有した高級アルミホイールの製作に確信を得たのだった。
こうして1987年、(株)ユーモールドを設立し、翌年には年産54万個の生産能力を得るに至った。そして生産が軌道に乗り始めた1991年、米国オハイオ州に年産100万個の生産能力を備えた工場(A-MOLD社)を竣工させ、米国自動車業界への安定供給体制を整えた。
その後コスト競争の激化に耐え切れず、アルミホイール事業からは撤退したが、BtoBの機械メーカーである当社が、消費者から直接審判を受ける川下製品への進出を実現させたことは、かけがえのない経験として、反省点も含めて当社の事業活動に受け継がれている。
1996
北米拠点の整備拡充 ~UBE Machinery Inc.設立~
ダイカストマシンや射出成形機といった当社の成形機事業は、販売開始間もない頃からビッグスリー等、米国企業向けに輸出を盛んに行ってきた。これらの成形機の販売とサービスを一層充実させるため、1992年にUBE MACHINERY SALES INC.を設立。そして1996年、自動車産業の集積地デトロイト近郊のミシガン州アナーバー市に"UBE Machinery Incorporated."を設立し、米国でダイカストマシン、射出成形機の製作を開始した。10万5000㎡の敷地を有し、型締力1000t級の大型成形機 年間約50台の組立が可能な設備を有する生産工場であり、オーバーホールやリビルド等の大規模改造も引き受ける一大サービス拠点でもある。迅速な対応と高品質が特徴の事業活動は、多くのお客様の信頼を勝ち得ており、当社成形機事業の北米でのプレゼンスを盤石なものとしている。
事業拠点1997
エアー浮上型コンベヤ1号機を納入
エアー浮上型コンベヤは、ベルトを空気で浮上させて搬送するベルトコンベヤで、従来のローラータイプコンベヤに比べ、低騒音、省動力での運転が可能である。また、完全密閉構造なので臭気を漏らさず、塵芥が一切生じないといった環境対応が大きな特長。1997年沖ノ山コールセンターに初号機を納めて以来、発電所等各種大型プラント向けを中心に納入され、当社の技術力を示す代表製品となっており、これまでに国内外で130台を超える販売実績を誇る。
製品・技術「貯蔵搬送設備」1998
大型全電動トグル式射出成形機「MD850S-Ⅲ」を開発 ~世界に先駆けて電動射出成形機の大型化を推進~
「環境の世紀」といわれる21世紀を目前に控え、従来の油圧式射出成形機に代わって、高精度なハイサイクル成形を可能とするとともに低騒音でクリーン且つ省エネ性に優れ、環境負荷低減に貢献する電動式射出成形機のニーズが高まっていた。駆動部に使用するサーボモータ、ボールねじ等の容量的制約から大型機への展開は困難とされていたが、1998年、当時、全電動機としては世界最大級の型締力850トンのトグル式全電動射出成形機を(株)新潟鐵工所(現・新潟機械(株))と共同開発した。
当社は、その後も時代のニーズに応え、型締力1000トン、1400トン、1800トンと世界に先駆けて電動射出成形機の大型化を次々と進め、2005年には、自動車のバンパーなど大型成形品のハイサイクル・省エネ成形を可能とする世界最大の型締力3000トン級の超大型全電動式射出成形機「MD3000HW」の開発を成し遂げた。
2000年 ~ Present
~『いいもの』を世界に~
We Deliver World Class Performance
1990年代末、日本はバブル経済崩壊後の長期不況が続いていた。
2000年、機動的な事業運営を目指し分社化した機械事業は「宇部興産機械株式会社」として営業を開始。経済のグローバル化に対応し、海外展開、アライアンス、そして世界に先駆けた技術開発を積極果敢に進めた。2022年、当社は「UBEマシナリー」に社名を変え、グローバル社会との共存同栄を目指し新たなスタートを切る。
2000
新生・宇部興産機械株式会社 営業開始
1999年10月に宇部興産の機械事業を分社化し設立された宇部興産機械株式会社は、翌2000年4月、営業を開始した。営業開始時のスローガンは「顧客、株主に価値を提供しつづけ、地域、従業員と共に歩む世界にNETWORKする感動企業」であった。
2001
宇部興産機械(上海)有限公司 設立 ~ダイカストマシンの中国現地生産を開始~
2001年、WTOへの加盟を控える中国上海市に、現地法人を設立した。急成長が期待される中国市場における当社製品のブランド力とプレゼンスの強化により、現地での競争力向上を図ったものである。
同法人は、当社製品の販売、アフターサービス業務に加え、現地生産、OEM、技術供与等の業務も担い、中国国内での生産、販売、アフターサービスの一貫した機械ビジネスを展開。翌2002年には、ダイカストマシンの現地組立を開始し、ダイカストマシンの「日本・米国・中国の世界3極生産体制」を構築した。
2005
UBE MACHINERY THAI Co., LTD.設立 ~東南アジア地域のアフターサービス拠点を構築~
当時、当社100%出資のサービス子会社であった宇部テクノエンジ(株)(※)が、ダイカストマシン・射出成形機・押出プレスの東南アジア地域のアフターサービス事業を行う現地法人として、タイ・バンコク近郊に事業拠点を設置した。
(※)2013年当社に吸収合併
2007
モノづくりセンター設立 ~製造技能の伝承と向上への取り組み~
グローバル化に対応する、新製品を開発する―。
“いいもの”をどうすれば生み出すことができるか。それは先人から受け継いできた優秀な製造技能の伝承と向上を常に模索することだと考えている。当社は2004年に技能五輪全国大会へ初出場し、そのわずか3年後、電気溶接職種で当社の代表選手が銅賞を受賞した。この実績を受け、2007年、モノづくりセンターを開設し、工場内に道場を設置し加工・組立技術と製缶・溶接技術の研鑽に努めている。
2011
UBE MACHINERY INDIA PRIVATE LIMITED. 設立 ~インド市場における販売・サポート体制を強化~
高い経済成長率や市場の規模、発展性等から、これからの重要な市場と位置付けるインドに、当社と宇部テクノエンジ(株)(※)が共同出資で現地法人を設立。デリー近郊のグルガオン市に現地法人を開設することで、日系ならびに現地企業に対するサポート体制を強化するとともに、インド市場の開拓・販売強化を図った。
(※)2013年当社に吸収合併
2013
宇部テクノエンジ株式会社を合併 ~製造・販売・サービスの一体化による多様なニーズへの対応力強化~
1977年、当時の宇部鉄工所が製作した産機製品や成形機のユーザーに対するアフターサービスを事業とした「宇部興産機械サービス(株)」を設立し、以後当社製品のアフターサービスは同社が担うこととなった(1993年に同社は「宇部テクノエンジ(株)」に改称)。そして2013年、当社と同社は合併し、サービス事業を一本化してユーザーに提供することになった。両社がこれまで培ってきたリソースを最大限に活用し、製造・販売・サービスの一体化を進め、多様化するニーズへの対応力を一層強化することが合併の狙いである。
アフターサービス2014
東洋機械金属(株)と資本業務提携を締結 ~ダイカストマシンの共同開発へ~
東洋機械金属(株)とは、従来から中国でのダイカストマシン生産の業務提携及び電動ダイカストマシンの開発協力を行っていた。協力関係を一層深化させるため、2014年、ダイカストマシンの開発、生産、販売等において提携の拡大を合意した。この提携により、大型機と小型機にそれぞれ強みを持つ両社のモノづくり力を組み合わせ、環境対応に優れ今後の成長が期待される電動ダイカスト市場に、両社の技術を結集した新製品を投入することで、世界規模での販売力の強化・拡大を図ることが期待される。写真の「UB500iC」は宇部興産機械(上海)有限公司で製造している。
製品・技術「ダイカストマシン」UBE Machinery Mexico S.A. de C.V.設立 ~メキシコにおけるアフターサービス体制の強化~
2014年、メキシコ・グアナファト州イラプアト市に成形機械のサービス・メンテナンスを行う「UBE Machinery Mexico S.A.de C.V.」を設立し、営業を開始した。同社設立には、当時の自動車生産関連メーカーは、各国と自由貿易協定締結を推進しかつ最大市場の米国と隣接するメキシコに有望性を見出し、生産拠点の拡充を積極的に行っていた背景があった。
事業拠点2016
石灰キルンオイルコークス混焼技術が第44回佐々木賞を受賞 ~紙バルプ業界での燃料コスト削減への貢献が認められる~
2016年、当社は、製紙会社各社の紙パルプ工場にある「石灰焼成キルン」の燃料コスト削減に寄与したとして、紙パルプ技術協会から「第44回佐々木賞」を贈られた。
同賞は、明治から昭和にかけての実業家・佐々木時造氏を記念し、同協会が年に一度、技術開発・研究開発による顕著な成果を収め、紙パルプ技術の進歩発展に貢献した企業・個人を表彰するもの。
紙パルプ工場にある石灰焼成キルンでは、重油を使用し、燃料コストの削減が重要な課題となっている。当社は、石油精製の副産物である安価なオイルコークス(PC)を微粉化してキルンバーナーで混合焼成させる技術を提案し、紙バルプ工場に導入された。当社の設備では、粉砕しにくいオイルコークスを安定して微粉化する技術を備えた「竪型ミル」に加え、他業種で培った「キルン燃焼技術」を駆使することにより、高い混焼率(PC率:75%程度)での燃焼が可能となった。
2017
三菱重工プラスチックテクノロジー(株)の株式85%を取得 U-MHIプラテック(株)として営業開始 ~大型射出成形機の世界トップブランドを目指して~
射出成形機の市場が北米、中国、東南アジア、インド等を中心に右肩上がりにある一方、日本国内での成長は見込めず積極的な海外展開を図る必要があった。2000年代後半から国内及び、欧米の競合メーカーが着々と世界各地に拠点を開設する中、当社単独で世界を舞台に戦っていけるのか危機感が募っていた。そんな折、2015年に大型機の射出成形機市場において長年のライバル関係にあった三菱重工業(株)から、(株)宇部スチールへ大型鋳物製造に関する協業の話が舞い込む。それが発端となり話が膨らみ、両社の提携の検討が進んだ。「北米に強い全電動トグル機の宇部」と「アジアに強い油圧および電動2プラテン機の三菱」の両社は主力としていた市場と機種が異なり、十分な相乗効果・補完関係が成り立つ関係にあった。2017年に三菱重工の射出成形機子会社を当社グループ傘下「U-MHIプラテック(株)」として事業を統合。両社の射出成形機を取扱う販売会社「U&Mプラスチックソリューションズ(株)」を併せて設立、営業を開始した。
製品・技術「射出成形機」2018
米国拠点 UBE Machinery Inc. 射出成形機の組立工場を新たに拡張
~米国市場における日系大型射出成形機メーカーのトップブランドへ~
2018年、当社の米国子会社UBE Machinery Inc.(米国ミシガン州アナーバー市、以下「UMI」)は、射出成形機の組立工場を新たに拡張した。UMIでは、2017年のU-MHIプラテック社との射出成形機部門の事業統合を機に、より充実した商品ラインナップを提供し拡販を図ってきたが、近年の米国系お客様を中心とした省スペースタイプの大型油圧サーボ式射出成形機の旺盛な需要に対応するため、組立工場を拡張し大型機の年間組立台数を倍増させた。これにより、米国での日系大型射出成形機メーカーのトップブランドとしての地位を一層強固なものとした。工場拡張に併せ、より効率的な生産体制を実現し、制御装置や油圧部品等設備の老朽化した機器を、高効率な機構を取り込んだ機器に刷新して再納入する「リビルド事業」の更なる取り込みも図っている。
事業拠点2020
(株)日立プラントメカニクスから化学機器事業を承継 ~より広い分野の製品を高品質で提供~
2020年7月当社は、(株)⽇⽴プラントメカニクスの産業プラント⽤機器事業のうち、化学機器の製品・ アフターサービス事業の承継を完了した。
以前より化学機器の製作協⼒関係にあった同社から、当社は反応器、熱交換器、薄膜蒸発器等の製品・アフターサービス事業を承継した。事業と同時に、同社が長年にわたって培った技術・設備・⼈員を引き継ぎ、⼀層進化した化学機器事業の製品・サービスを国内外のお客様へ提供する。
名古屋事業所を開設 ~事業拡大を目指し、射出成形事業を再編~
2020年8月、当社は、U-MHIプラテック(株)、 U&Mプラスチックソリューションズ(株)を吸収合併し、射出成形事業の拠点として名古屋事業所を開設した。
同事業所は、射出成形機のキーパーツであるスクリュを内製するための加工設備を有し、主力機種の大型2プラテン電動機 「emⅡ、emⅢシリーズ」を中心に生産する最新鋭の射出成形機専用工場として稼働を開始した。1914年に宇部新川鉄工所として創業以来、宇部地区以外に生産工場が誕生するのは100年を超える歴史の中で初めてであり、自動車等「モノづくり産業」の一大集積地である中部地方に拠点を構え、射出成形事業の拡大を目指す。構内には、様々な条件での成形トライが可能なIMソリューションセンターを備え、お客様の製品開発や品質向上、生産合理化を支援するとともに、先進的な射出成形技術の研究開発に日々取り組んでいる。
2022
UBEマシナリー株式会社へ社名変更
宇部興産(株)が2022年4月に「UBE(ユービーイー)株式会社」に商号を変更することに合わせ、当社も“UBEマシナリー株式会社”に商号変更を行った。UBEグループの一員として、今まで以上に世界のお客様に製品やサービスを提供したいというグローバルな視点から「UBE」を冠し、「UBEマシナリー」とした。
“「いいもの」を世界に”をスローガンに、世界を舞台にグローバル社会との共存同栄を目指し、常にお客様の声を聞き、市場ニーズに応えて挑戦し続ける企業として、当社は新たなスタートを切った。
- 1914年
- 匿名組合宇部新川鉄工所(現在のUBEマシナリー(株))設立
- 1917年
- 株式会社に改組し、社名を(株)宇部鉄工所とした
- 1925年
- キルン1号機が完成、宇部セメント製造へ納入
- 1942年
- 沖ノ山炭鉱、宇部鉄工所、宇部セメント製造、宇部窒素工業の4社が合併し、宇部興産(株)(現在のUBE(株))が設立。その一事業所として、宇部鉄工所が発足
- 1953年
- 除塵装置(トラベリングスクリーン)1号機をが完成
- 1958年
- 竪型ミル(宇部ロッシェミル)1号機が完成、宇部窒素工場へ納入。竪型ミルには、減速機の1号機を搭載
- 1960年
- 米国レーク・エリー社と液圧プレスで技術提携
- 1962年
- ダイカストマシンの1号機(型締力850トン)が完成
- 1963年
- 大型ダイカストマシンを開発し、世界最大(当時)の型締力2,200トン機が完成
- 1964年
- 押出プレスの1号機(押出力1,650トン)が完成
- 1966年
- ベッケンバッハ炉初号機が完成
- 1967年
- 射出成形機の1号機(型締力400トン)が完成
- 1969年
- 射出成形機を初受注し納入
- 1972年
- 本社を現在地に移転し操業開始
- 1973年
- 橋梁、鋼構造物の製造開始
- 1976年
- 新型射出成形機(UBEMAX)1号機が完成
- 1977年
- 鋳鍛部門を分離独立し、宇部鋳鍛鋼(株)を設立
- 1977年
- 宇部興産機械サービス(株)を設立
- 1978年
- 米国レックスノード社(現在のメッツォ・コーポレーション社)と各種破砕機で業務提携
- 1979年
- (株)福島製作所へ資本参加
- 1981年
- アルミハードアロイ用間接複動押出プレス1号機が完成
- 1982年
- 興産大橋が完成・開通(日本鋼構造協会より業績表彰を受賞、土木学会田中賞を受賞)
- 1983年
- 宇部精機(株)を設立
- 1985年
- (株)ティーユーエレクトロニクスを設立
- 1986年
- 世界初の横型締竪鋳込み方式のスクイズキャスティングマシン1号機が完成
- 1987年
- アルミホイール製造販売会社の(株)ユーモールドを設立
- 1987年
- 世界最大(当時)の型締力4,000トンのダイカストマシンが完成
- 1989年
- (株)宇部スチールを設立
- 1992年
- “日本名橋100選” 周防大橋、完成
- 1992年
- 米国に機械販売・サービス会社のUBE MACHINERY SALES INC.設立
- 1993年
- 宇部興産機械サービス(株)が宇部精機(株)を吸収合併し、宇部テクノエンジ(株)に社名変更
- 1996年
- ISO9001認証取得
- 1996年
- エアー浮上コンベヤを販売開始
- 1996年
- UBE MACHINERY SALES INC.がUBE MACHINERY INC.へ社名変更。米国でダイカストマシン、射出成形機の製作開始
- 1998年
- 全電動式大型射出成形機の販売開始
- 1999年
- 宇部興産(株)から機械部門を分社し、宇部興産機械(株)を設立
- 1999年
- 当社などが施工した角島大橋(山口県下関市)竣工
- 1999年
- ISO14001認証取得
- 2000年
- 宇部興産機械(株)が営業開始
- 2000年
- プラスチック成形加工学会より「青木固」技術賞を受賞
- 2001年
- 中国・上海に宇部興産機械(上海)有限公司を設立
- 2002年
- 全電動式大型射出成形機(MD-1400SⅢ)が省エネルギー機器として資源エネルギー庁長官賞を受賞
- 2002年
- 高サイクル新レオキャスト成形システムが、第37回機械振興協会賞を受賞
- 2005年
- 世界最大型締力3000トンの超大型全電動式射出成形機「MD3000HW」の販売開始
- 2005年
- OHSAS18001認証取得
- 2005年
- タイ・バンコクにUBE MACHINERY THAI Co., LTD.を設立
- 2006年
- 2プラテンハイブリッド型締装置採用による世界最小設置スペースを実現したダイカストマシン「UH1250」の販売開始
- 2007年
- 技能五輪全国大会の電気溶接で当社選手が銅賞受賞(2011年、2022年にも受賞)技能伝承の取り組みの中心となる、「モノづくりセンター」を設立
- 2008年
- 大型電動射出成形機「MDS-Ⅴ」の販売開始
- 2010年
- グローバルスタンダードダイカストマシン「UB-iVシリーズ」の販売開始
- 2010年
- グローバルスタンダード大型射出成形機「UFシリーズ」の販売開始
- 2011年
- インド・グルガオンにUBE Machinery India Private Limitedを設立
- 2012年
- 東洋機械金属(株)とダイカストマシンの生産について業務提携
- 2013年
- 宇部テクノエンジ(株)を吸収合併
- 2014年
- 東洋機械金属(株)と資本業務提携を締結
- 2014年
- メキシコ合衆国・イラプアト市にUBE Machinery Mexico S.A. de C.V.を設立
- 2014年
- ハイブリッド フィル キャスティング(HFC)を開発・発表
- 2015年
- 当社施工の源太橋(鳥取県)が土木学会田中賞を受賞
- 2015年
- 東洋機械金属(株)と共同開発した中型ダイカストマシン「UB650iC」と「UB800iC」を上市
- 2016年
- 宇部工業高等専門学校と「包括的連携協力」に関する協定締結
- 2016年
- 紙パルプ技術協会より「第44回佐々木賞」を受賞
- 2017年
- 三菱重工プラスチックテクノロジー(株)の株式85%を取得し、U-MHIプラテック(株)ならびにUBE、三菱両社の射出成形機を販売するU&Mプラスチックソリューションズ(株)が営業開始
- 2018年
- U-MHIプラテック(株)との融合機の中型電動射出成形機「HHシリーズ」を上市
- 2018年
- UBE Machinery Inc.の射出成形機組立工場を拡張
- 2020年
- (株)日立プラントメカニクスから化学機器事業を承継
- 2020年
- U-MHIプラテック(株)とU&Mプラスチックソリューションズ(株)を吸収合併。名古屋事業所を開設
- 2020年
- 押出プレスの新シリーズ「SS5G」を販売開始
- 2022年
- UBEマシナリー(株)に商号変更
- 2022年
- 化学機器技術センター開設
- 2023年
- 新型エアー浮上コンベヤ試験機稼働
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総務部 総務グループ